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よろずのことに気をつけよ

よろずのことに気をつけよ_a0315830_11032658.jpg← こちらを先に読みました
続いて江戸川乱歩賞を受賞した
「よろずのことに気をつけよ」
物語にひきこまれる疾走感がとてもいいです
しばらく はまりそうかなー
「女学生奇譚」は 読むと失踪者・自殺者が出ると
いう言わば「呪いの本」(それも古本!)
この本を残して失踪した兄を見つけ出したいという
女性の頼みで オカルト系雑誌のライターが 調査
してみると 本の内容は昭和初期に本当にあった
女学生連続失踪事件の被害者の日記だった・・・
という感じです
ちょっと澤村伊智にかぶりますかねー
おもしろかったのはこの主人公というべきライターが
ウルバッハ・ビーテ病という先天的な障害があり
この病では 偏桃体から恐怖を感じる信号が出されず
「恐怖」という感情が 認識できないのです
どうやら本当にある症状のようですよ
ま、そういってもWikiですけどね
以前にも「痛み」を感じることができない、という障害があるというのは
聞いたことがありますが どちらも「危険」を察知できないという点で
非常に困ったことが 多発します
高いところが怖いという感覚がないと 転落の可能性は高くなりますし
痛みを感じなければ 骨折にも気づかない 治療が遅れるなど
命の危険も高くなるというわけです
何かを怖がるというのは 自己保存能力でもあるのですね
「よろずのことに気をつけよ」
こちらは 三十年以上にわたる「呪い」を受け
過去を隠すように生きていた祖父が 惨殺され
呪いにに詳しい民俗学者と共に その犯人を追う話
どちらも同じ 疾走感のある文体で 好みに合えば
あっという間に読めてしまいます
気に入ったので 同じ著者の「昆虫法医学」シリーズも
読んでみようと思っているのですが こっちは ほら 「虫」がね・・・
書評でも すごくおもしろいけど 虫がね・・・と
みなさん 書いてらっしゃるので かくごして読んでみようと思ってますよ



by tukineko-diary | 2019-02-26 18:13 | 本の話 | Comments(2)

Commented by stefanlily at 2019-03-13 17:35
こんにちは

こちらは未読です。
乱歩や横溝について、週刊文春の小林信彦の連載で書かれていて、大変に興味深いです。
お2人と直接関わった作家が少なくなっているのでしょうね。
貴重な記録ですよ!
Commented by tukineko-diary at 2019-03-17 17:46
stefanlilyさま
乱歩賞 様々なミステリーの賞やランクがあり
本屋大賞だのなんだのとたくさん増えて しばらく
読んでいなかったのですが やっぱり老舗の趣の賞ですものね
時代ごとにいろんな風合いの受賞作が並び おもしろかったです
次は何にはまろうかなー・・・と探し中です