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大江戸吉原ものしり帳

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 「怪談」の本 読み尽してしまったので ここらで少し
 江戸関連の本にもどりますねぇ
 今年はじめて 江戸検でも解禁になりました吉原
 これに関しては 江戸時代に書かれた文献も多々ありますが
 どれも 字が小さいうえに 昔の仮名遣いなんで読みにくいですね
 そして 江戸は260年以上ありますし 吉原は幕府より前から 
 なので もっと長い歴史があります
 どの本も 一人が書いた場合は ほんの一部の吉原を書いただけ
 ということになります 時代によって慣習も 流行りも 風俗も 
 変わってしまうので 全部読むのは ちょっと無理
 「吉原大全」も 読みにくいし・・・というなら まあ
 だまされたと思って ← これ読んで
 わかりやすいし 文章がうまい!
 そりゃあそうです 北村鮭彦=北村一夫だもの
 今は この方の本 読む人少ないのかしら
 検索して見たら かろうじてこの文庫本と「江戸おもしろ生活百科」が
一円の値がついていたのと 自分の昔のブログ「江戸 東京・・・」で 熱烈におすすめしてるのに
ぶちあたっただけ・・・ついでに 自分のブログ 懐かしく読んできました
北村氏の本は 事典類もすばらしく役に立つので ぜひ揃えてくださるといいと思います
私は この本で「紙花」のこと 初めて知りました
懐紙…今で言うポケットティッシュは 吉原では一枚=金一分の現金代わりに
使えました 「小菊」という小型の和紙で 一帖は48枚でしたので全部で12両になります
これを祝儀の時に配って 次回に現金に換えてやる・・いわば約束手形です
もちろん 今来たばかりのすっとこどっこいには使えません
信用のあるおなじみのお大尽でなきゃ つかえないのですね
これを「小菊」または「紙花」といいました
あと吉原の引け四つ(本当は九つ=12時)は 木の四つ ということ
引け時間を引き延ばすため 吉原では 四つ(10時)も九つ(12時)も
拍子木を四つ打ちました だから「木の四つ」で 本当の四つは「鐘の四つ」といいます
  吉原は拍子木までが嘘をつき
川柳にもなっています

実はね 今私たちの一級会では 避暑地の村上御大から日に一つ
吉原に関したクイズがメールで届くのです
そのため二階の 殺人的に暑い書庫から 関係書籍をさがしたかったのですが
昨日・おとといの台風による一時的涼しさの中 やっと数冊 発掘したの
その中の一冊がこれ
やっぱり とても役に立ちますなー
いっしょに「古川柳風俗事典」田辺貞之助 も見つけました
これで 村上さんのクイズにも 答えられるかな?
もちろん 今年の江戸検にも 答えられると思いますよ



 
                                                             

by tukineko-diary | 2018-08-09 14:41 | 江戸検定 | Comments(2)

Commented by 仁三郎 at 2018-08-15 23:25 x
この本入手しました。用語にくわしすぎるくらい注釈があってわかりやすい本ですね。解説を立川志らくが書いているのにちょっとびっくり、でも落語と吉原の関係を知らされ納得。
Commented by tukineko-diary at 2018-08-16 09:30
仁三郎さま
いいご本でしょう?
北村さんは 芸能に関連した方だったので
すごく雰囲気が粋な感じがします
「江戸地名辞典」も 役にたちますよ