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スフィンクスと侍

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よくTVでも紹介される ↑この写真 ご覧になったことあるでしょう
スフィンクスとサムライという取り合わせの妙で 一度見ると忘れません
これは文久3年の第二回遣欧使節 
正使が池田筑後守長発(ながおき)なので「池田使節団」とも呼ばれます
またその当初の目的から「横浜鎖港談判使節団」とも
この年 孝明天皇の「何が何でも攘夷!」にまいった幕府は
とりあえずもう一度 やっぱり横浜は鎖港って言ってきてよ あ、ダメもとだから
そこは いろいろ忖度してね・・・と この使節を送り出します
この使節団には もう一つ目的があり 浪士によるフランス人アンリ・カミュ殺害事件
の賠償問題を解決するため 特使・竹本甲斐守正雅(まさつね)も乗っていました
このため初めからフランスの軍艦で上海まで行き そこから商船でフランスに向かったのですね
第一回の遣欧使節(竹内使節団・開市開港延期交渉使節団)の場合は 駐日英国公使オールコックの
支援を得ていたので イギリスの軍艦で行っています
当時スエズ運河は開通していなかったので エジプトから陸路だったのは どちらも同じ
しかし第一回の使節団はギザには寄らなかったようで 写真は残っていません
さて 第二回の池田使節団ですが 賠償問題は解決しますが 再鎖港の方は大失敗
正使の池田長発を含め全員が 初めての異国に感動し マルセイユに着いたときは
その余りの壮麗さに感泣したっていうんですから
ホテルでは 案内された部屋がせますぎて 文句を言おうと思ったら
部屋ごと動き出し びっくりしているとこれが「エレベーター」だった
という話も残っています
とにかくカルチャーショックで こんな交渉無理!と思った長発は
勝手に「パリ約定」というのを結んじゃって さっさと帰ってきてしまいます
何 勝手なことやってんのよ!と怒った幕府はこの約定を破棄
蟄居を命じられた長発は 隠居し岡山・井原に戻って 明治12年ここで逝去
井原陣屋の後に立つ井原小学校には 生誕150年記念の銅像が立っています
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やはりスフィンクスの前より こっちの方がしっくりしますね


 




by tukineko-diary | 2017-10-14 13:25 | 江戸検定 | Comments(0)