紙魚の昔がたり

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この本 ご存知でしょうか?
時々 古本市でみかけますが 結構なお値段なので 手が出ませんでした
最近はAmazonで だいぶ安くなりましたね
近くの図書館にあれば それが一番! とりあえず借りて読んでみました
一口で言うと 本と古本屋の明治史…って感じでしょうか
古本と言っても この時代は「古典籍」なんですね
内容は 明治の古老たちに 当時の和本・洋本の推移
印象的な人物などのことを語ってもらい記録したもの
いわば「旧事諮問録」の書物バージョンなのです
編著者は反町茂雄さん
明治34年生まれ 東京帝大法学部政治学科を出ていながら古本屋に就職 
「東大卒の古本屋の小僧」と騒がれた人です
いわゆる「書誌学」の草分けという感じですかね
この最初のほうに 維新前後 最も本を買った人(和本ね)として
アーネスト・サトウの名前が挙がっています
この人は とにかく語学堪能で 6,7ヶ国語が話せ 和文も漢文も読めたそうです
そして幕府瓦解後の江戸版の和本が最も底値だった時に
とにかく本を買い集めた・・・主に芝神明前の岡田屋から 大量買いしたそうですよ
反町さんはこのサトーの所蔵本がどうなったか 訪ねて行って
大英博物館に4~500 ケンブリッジ大学に5~600あったのを確認しています
サトーは この買い集めた本を元に おそらく世界で初めて
「日本の古版本の歴史」を書いた人なんですね

これ とにかく数ページごとに「ほう!」「へえ?」と思うことがいっぱいで
メモを取りながらだと 全然進みません
例えば 「明治14年 帝大は初の卒業者を出したが その内文学部はたったの8人」ほー!
「堀直虎の子孫は 維新後奥田と改姓 亀戸天神橋の際にお屋敷があったが
 その所蔵本は 花廼家文庫(はなのやぶんこ)と言って有名だった」へー!
「当時有名な古書店・琳瑯閣(りんろうかく)の店名は あの大久保一翁が清朝の書庫
 からつけた」ほほー!
って感じです
おもしろいですから お暇なときにぜひ!







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by tukineko-diary | 2017-09-21 14:55 | 本の話 | Comments(0)