江戸名所図屏風にみる初期の名所

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↑上のような解説本が 何種類も出ていますので これを買うなり
図書館で借りるなりして それから出光美術館か江戸博で
屏風全体を見るのがいいかなと思います
江戸初期の絵で見る実際の町は とても貴重な史料です
とにかく江戸は4代・家綱の時の明暦の大火で
多くの資料・宝物 そして建物が焼き尽くされてしまいました
寛永期の江戸の町の様子を 目で見るのはもうこれっきゃない!と 思うのです
ま、お高い地図もありますが やはりこれが一番
大火以降 再建されなかった天守閣も まだ立派にそびえています
これは家光の時に建て替えられた黒っぽい天守閣ですね
そして やはり大火以降は 浅草田圃に引き移った吉原も
現在の人形町あたりの芦っ原にあります
天下の日本橋の賑わいも 見てください
行き交う人の風俗・職種も 興味深いです
江戸が爆発的に栄えていくのは 参勤交代が始まった寛永12年以降ですが
この頃のまだ地方都市っぽい江戸の華やぎ
名所と祭を ぜひご自分の目で確かめてみてください



# by tukineko-diary | 2019-03-24 15:05 | 江戸検定 | Comments(0)

江戸初期の名所ー「慶長見聞集」より

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 以前にも書きましたが「慶長見聞集」
 古書店で ←これや岩波文庫版もあり 
 ますが ネットの「国立国会図書館
 デジタルライブラリー」
 少し前まで「近世デジタルライブラ
 リー」と呼ばれてたもの、で 簡単に
 読めます
 今ではI-PHONEでも お手軽に読めるので
 本当に便利です Google入れて検索するだけ
 ですので みなさん大いにお使いください
 もう資料探しもパソコンいらずですよ
 ありがたや ありがたや・・・
 さて作者の三浦五郎左衛門茂正は 永禄8年
 (1565)生 80才まで生きて三代将軍家光
 の時に亡くなっています
13才で 北條氏政の臣となり 小田原篭城が26才で 主家滅亡の後
剃髪して 江戸に出て 天海に帰依し 浄心となのります
35巻に及ぶ書物を書き残し その内北條氏に関わるものは「北條五代記」
甲陽軍艦の評論は「見聞軍抄」 遊女・歌舞伎に関するものは「そぞろ物語」として
出版されましたが 残りの十巻分が「慶長見聞集」となっています
「江戸名所図会」でも ここからの出典が多いですね
地誌や名所案内ではなく 今で言う風俗エッセイみたいなものですが
慶長期の記録としては 貴重なものです
出てくる地名は お決まりの待乳山・浅茅ヶ原・梅若の母の庵あと鏡池など 
角田川の近辺が多いですが やはり徳川家の入国後は 日本橋も出てきます
あと湯島天神や愛宕山の参詣ですね
この頃は まだ芦の植わった原っぱにあった吉原町の遊女歌舞伎のことも出てきます
また毎日のようにある「勧進能」の人出もすごく 浄心さんは両方見に行ったのでしょう
遊女歌舞伎は その天女の如き美しさを絶賛し
能の「船弁慶」では ほろほろと涙をこぼしています
結構 遊び好きの坊さんだったのかも・・・
そして この頃の観光に関して こんな風に語っています
他所から来た知り合いに「おもしろい所」はないかと聞かれ
「よその名所旧跡のように 派手なところはないが 例えば梅若の墓所など
 柳の木が目印となるばかりだが 歌枕となったところへ行き
 ただそこの原に座って 酒など飲み 歌を作って楽しむのだよ」
と答えています
当時の観光って 文学部のピクニックみたいだったんだなー と 思いますね

今日はこんなところで・・・




 
 
 

# by tukineko-diary | 2019-03-23 18:23 | 江戸検定 | Comments(0)

江戸観光名所のはじめ

                   
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 やがて江戸となる町ができる前から この武蔵
 の国に変わらずあったもの
 それは 武蔵野と呼ばれた広大な原と隅田川
 「伊勢物語」では 有名な歌も詠まれました
  名にしおわばいざこと問わん都鳥
     我が思う人のあるやなしやと
 やがて この付近に 関東大震災後にできた橋 
 は「言問橋」と呼ばれます
 それまでは「竹屋の渡し」ですね
 そして太田資長(道灌)のころになると
 「梅花無尽蔵」万里集九(ばんりしゅうきゅ
 う)や「廻国雑記」道興准后(どうこうじゅご  
 う)などが書かれ 少しずつ世に知られていく
 ようになります
 集九は 当時「五山文学」と呼ばれた京・鎌倉
 の禅宗の僧侶でしたが 応仁の乱で都を逃れ
 隠棲するうちに 妻子ができて還俗した人
 この頃 江戸に城を作った太田資長に呼ばれ
 東に下り 城内に梅花無尽蔵という庵を移して
 書き綴ったのが この紀行文です
 きっと近くに 梅の花がいっぱいあったので
 しょうねー 平河天神かな

一方の道興さんは「准后」じゅごうと言って 皇太后や皇后に次ぐ
朝廷での身分・処遇を持った人で 左大臣近衛房嗣の子
聖護院門跡も務めた僧侶です
この二人が 書き残してくれたおかげで 後々までも続く「歌枕」の地が知られるように
なったのですね
浅草と浅茅ヶ原の「石枕」の伝説 待乳山 梅若丸の墓所(のちの木母寺) 
忍の丘 小石川や 鳥越の地名もでてきます 
そして もちろん角田川と都鳥ですねー
この様な場所は 近世に入っても 京より下った公家や連歌師が
まず訪れる名所として受け継がれ やがて江戸の発展とともに
江戸庶民にも愛される「江戸名所」として 続いて行きました

初日はこんなところで



  
 
 

# by tukineko-diary | 2019-03-22 17:12 | 江戸検定 | Comments(0)

江戸検「新江戸百景めぐり」

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ひさしぶりに「江戸検」です
今年のお題は「新江戸百景めぐりーTOKYOで"江戸"を再発見」
なのですが まだ例題もテキストも出てない状況なので
今一つ 内容がつかめません
とりあえず広重の「江戸百景」やっとけばいいのか
「新」というからには また別の解釈が必要なのか
わざわざ「TOKYOで」というからには 現在も残る、もしくは
跡をたどれる名所でなければならないのか 悩むところです
とりあえず 江戸時代もあって 今も繁盛してるのは
浅草寺 上野広小路(アメ横)日本橋辺りくらいのものでしょう
寺社は 昔を想像できないほど 移転・縮小・統廃合されていますが
日枝山王・神田明神は まだかつての場所で 人を集めています
しかし 今は観光バスが来る皇居は 江戸城時代は出入り厳重
うっかり迷い込んで 斬罪になった人もいます
反対に 紀州さまのお庭は 一部の人しか拝見できませんでしたが
今は「迎賓館」になりましたので 申し込めば誰でも見学できます
あ、そういうことでいいのかな?
江戸時代の名所と今の名所を比較するということで?
とりあえず そんな感じで 書いてみようかなー
・・・と 思っていますよ
また よろしくお願いします




# by tukineko-diary | 2019-03-18 10:17 | 江戸検定 | Comments(0)

法医昆虫学捜査官

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 ← このシリーズ 六冊読破しましたよ
 川瀬七緒さんの法医昆虫学シリーズ
 「147ヘルツの警鐘」「シンクロニシティ」
 「水底の棘」「メビウスの守護者」「潮騒のアニマ」
 「紅のアンデッド」
 ご想像の通り 虫だらけでした
 ウジ・ハエ・アリが多いですが とにかく大量に出てきますので
 どんな虫嫌いでも たいがい慣れます
 見るのも 触るのもダメだけど 読むなら平気になります
 しかし この分野はドラマ化されないだろうなー
 おもしろいけど キモイもんなー・・・と思いますよ
 まずヒロインの法医昆虫学者のキャラが 立ってます
 小柄な小学生に見える30代ですが 捜査の時は地下足袋をはき
 毒さえなければ フナムシだって手づかみ
 ウジが入っていた茶碗で お茶をのみ「ウジ茶」という
デリカシーのなさ なのになんだか愛されキャラなんですね
これは著者の川瀬さんが 女性で デザイン科の出身
ベビー服のデザイナーでありながら 小説も書くという多彩な才能をお持ちだからでしょうか
大人の女性の書いたものは 安心して読めるなー と
わたしなんかは 思ってしまうのですが いかがでしょう
女性が「嫌だな」と思うタイプの残酷さは ないのですよね
もちろん 虫はぎょうさんおるし キモイけど・・・
ためしに「ウデムシ」って 検索してみてもらえますか
びっくりするものが見れるから
もう ゴキブリなんてかわいいもんじゃない、って おもえるから
ぜひ、どうぞ!


# by tukineko-diary | 2019-03-11 16:59 | 本の話 | Comments(0)

よろずのことに気をつけよ

a0315830_11032658.jpg← こちらを先に読みました
続いて江戸川乱歩賞を受賞した
「よろずのことに気をつけよ」
物語にひきこまれる疾走感がとてもいいです
しばらく はまりそうかなー
「女学生奇譚」は 読むと失踪者・自殺者が出ると
いう言わば「呪いの本」(それも古本!)
この本を残して失踪した兄を見つけ出したいという
女性の頼みで オカルト系雑誌のライターが 調査
してみると 本の内容は昭和初期に本当にあった
女学生連続失踪事件の被害者の日記だった・・・
という感じです
ちょっと澤村伊智にかぶりますかねー
おもしろかったのはこの主人公というべきライターが
ウルバッハ・ビーテ病という先天的な障害があり
この病では 偏桃体から恐怖を感じる信号が出されず
「恐怖」という感情が 認識できないのです
どうやら本当にある症状のようですよ
ま、そういってもWikiですけどね
以前にも「痛み」を感じることができない、という障害があるというのは
聞いたことがありますが どちらも「危険」を察知できないという点で
非常に困ったことが 多発します
高いところが怖いという感覚がないと 転落の可能性は高くなりますし
痛みを感じなければ 骨折にも気づかない 治療が遅れるなど
命の危険も高くなるというわけです
何かを怖がるというのは 自己保存能力でもあるのですね
「よろずのことに気をつけよ」
こちらは 三十年以上にわたる「呪い」を受け
過去を隠すように生きていた祖父が 惨殺され
呪いにに詳しい民俗学者と共に その犯人を追う話
どちらも同じ 疾走感のある文体で 好みに合えば
あっという間に読めてしまいます
気に入ったので 同じ著者の「昆虫法医学」シリーズも
読んでみようと思っているのですが こっちは ほら 「虫」がね・・・
書評でも すごくおもしろいけど 虫がね・・・と
みなさん 書いてらっしゃるので かくごして読んでみようと思ってますよ



# by tukineko-diary | 2019-02-26 18:13 | 本の話 | Comments(2)

カササギ殺人事件

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純粋なミステリーは 久しぶりかもしれません
でも かなりおもしろかったですよ
ただし 創元推理文庫の惹句が ちょっとどうかなと思います
タイトルページの下にあるやつです
「アガサ・クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ」
それだけでは たぶん読まなかったと思うのです
ただ これから読む方のことを考えて この仕掛けが話せないので
とても もどかしいです
まあ読んでみて、というしかないですね
この本では 二つの事件・・・一つは1955年のサー・マグナス殺し
そして現在のミステリー作家の不可解な自殺事件が 楽しめます
いわば 一粒で二度おいしい!とだけ言っておきましょう
その他にも 現在のイギリスの出版関係の裏話が多く
実在の作家の名前もたくさん出てきます
イアン・マキューアン カズオ・イシグロなど
おお イギリスじゃこの辺りが 今の売れ筋なのね、とわかります
そしてやはり実在のクリスティーの孫・マシュー・プリチャード氏も
登場します
来日したこともあるので ご存知の方もおられるでしょう
作者のアンソニー・ホロヴィッツは 私が大好きなTVドラマ
「バーナビー警部」(原題 Midsummar murders)の脚本を書いていた人です
なのでTVドラマの内幕や イギリス人のミステリードラマ好きのことなど
なるほどねーと思うネタもあります
とにかく ミステリー好きなら 読むべし おすすめです 



# by tukineko-diary | 2019-02-26 09:09 | 本の話 | Comments(0)

三年坂 火の夢

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 第52回 江戸川乱歩賞ですから 平成18年ですかね
 なぜ急に乱歩賞受賞作を、といえば 最近「ツルゲーネフの妹」を
 読んだところ 後ろに過去の受賞作がずらっと載っていたからです
 第一回は なんと昭和30年なんですねー
 乱歩氏が還暦記念に 100万円を投じて創設したそうです
 一回目は中島河太郎の「探偵小説辞典」 二回目は早川書房の
 「ポケットミステリ」の出版に対するもので 第三回で初めて
 小説「猫は知っていた」仁木悦子さんが受賞してます
 なつかしい! JKのころ読みましたよ
 それを眺めているうち そういえば最近の乱歩賞 読んでないなー
 と思って 何冊か図書館にリクエストしました
 本作の舞台は 大きくいって維新以降の明治時代
 主人公は明治33年(1900年) 一校受験のため 奈良から東京に
 出てきた19才の少年です
 貧しい実家から 将来を嘱望されて帝大に通っていた五歳年上の兄は
 妖しいけがを負って 帰宅すると寝付いて一週間で 亡くなってしまいます
「三年坂でころんでね」という 不思議な一言を残して・・・

非常に面白かったのですよ
明治の時代感もあり 当時の貧富の差や 学制もよくわかるし
陸軍測量部の地図を持って 東京を探索するのは 楽しかったです
が! エンターテイメントとしては 残念かなあ
もっと わくわくしながら読みたかったよ
なんでかなー 文体かなー 構成かなー キャラ立ても弱いのかなー
ちょっと もったいない感じがしましたね
しかし 後ろの「参考文献」が 「江戸の坂・東京の坂」とか
「江戸の町は骨だらけ」とか30冊くらいのほとんどが うちの本棚と
かぶっていたのが おもしろかったです
 
 

# by tukineko-diary | 2019-02-12 17:17 | 本の話 | Comments(0)

吹上奇譚

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 吉本ばななを 読んだことのない人生でした
 村上春樹氏が「人間は二種類に分けられる カラマーゾフ
 の兄弟を読んだ人とそうでない人だ」と 言われたと聞き及んで
 いますが 吉本ばななの場合は どうなんでしょう?
 読んだ人と読んでない人に真っ二つに分けられるのかしら
 私の娘世代は たぶんほとんど読まれているだろうと推測されますが
 なぜか「つぐみ」も「キッチン」もスルーしてきました
 最近 イタリアでものすごく人気が高いと知ったばかりで ちょっと
 びっくりしています
 そんな超有名作家・吉本ばななを こんないい年になって 突然 
 読みだしたのには もちろん理由があり それはこの「吹上奇譚」が
 ホラーテイストであるからです
 怖い・不思議・奇妙・・・あらすじや 書評にその一語がありさえ
 すれば とりあえず図書館にリクエストします
 基本 ずーっとこういう読書スタイルです

「海と山に囲まれた孤島のような吹上町は 特別な場所で 奇妙な言い伝えがたくさんあった
 この町を出て初めて そこが変わった場所だと気付く
 この町には かつて異界へ続く入口があり ミステリーサークルが現れ
 古代のような石の遺跡が残っている
 そして眠り病という風土病があり 城のような屋敷に住む大地主は 決して姿を見せない
 そんな町に帰省した双子の妹が 一週間前に失踪した」


おもしろそうだもの! そりゃあ 読むでしょう
もちろん 思ってたのとは 全然 違う方に進むのだけど
それでも だまされた感がなく 読み終えられるのは 吉本ばななだからなのかしら
とにかく初めて読んだので 他の作品と比べようもなく
すらーっと 読めちゃいました
でも もういいかな・・・と 思ってます
恒川光太郎のもっと角が取れた感じというか
女性的にした感じの嫌味が全くないファンタジーです



 

# by tukineko-diary | 2019-02-11 17:22 | 本の話 | Comments(0)

白墨人形 CHALK MAN

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 イギリスの結構な田舎町ソールズベリー出身の
 作家 C.J.チューダーのデビュー作です
 ホラーの帝王 スティーブン・キングが
 「私の書くものが好きなら、この本を気に入る
  はずだ」と ツイッターでつぶやいたもんだ
 から あっという間に世36か国で刊行された
 話題作です
 舞台となる田舎町が キングの「スタンド・バ
 イ・ミー」にとても似ています
 
 あの夏。白墨のように真っ白なハローラン先生
 が 町にやって来た。
 そしてあの事件が起きた。
 あの子が殺された。森で。バラバラになって。
 見つけたのは 僕たちだった。
 頭部は今も 見つかっていない。
 そして 今。白墨人形の絵とともに あの事件
 が 甦る。
 事件は 解決したはずなのに。

 世界中 どこも同じな 都市集中と過疎化
 結婚せずに 老いた親と 古びた家に住む
 
そんな 小さい時から知っている人たちに囲まれた 永遠に続くかと思われる日常
しかし 良く知っているはずの幼馴染さえ それぞれの胸に
人に言えない悪意と秘密を 隠し持っていた
それを暴くきっかけは 昔 アスファルトに白墨で書いた棒人間・・・

子供が描く 単純な棒人間の絵って 海外のホラーではよく出てきます
あれって 結構 怖いですよね
これも 映画化されそうな雰囲気満載のミステリーでした



 

# by tukineko-diary | 2019-02-09 19:58 | 本の話 | Comments(4)

刀城言耶シリーズ 三津田信三

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 三津田信三さん 現代ものはほとんど読んでいます
 が 戦後が舞台の民俗学探偵・刀城言耶シリーズ
 読まず嫌いでした
 それはたぶん←これのせい
 三津田さんの本の 登場人物や地名は時に 読み
 続けるのが困難になるくらい 読みづらいのですが
 特にこのシリーズ第一作「厭魅(まじもの)の如き
 憑くもの」では 女の双子の三代にわたる名前が
 全員読みが「さぎり」です
 叉霧、沙霧など 最初の字だけがいろいろで これ
 が頭に入らないと 話が進まないのですね
 だいぶ前に一度チャレンジしましたが その時は
 たぶん頭がついて行かなかったのでしょう 早々に
 断念しました
 しかし今回は 慣れて来たのか 覚悟して臨んだ
 せいか ちゃんと読了
 その後も着々と シリーズ読み進めています
 これと「凶鳥の如き忌むもの」「首無の如き祟る
 もの」は読み終わり「山魔の如き嗤うもの」は
 今 読んでる最中です
 「水魑の如き沈むもの」「碆霊の如き祀るもの」は 
最初に読んでしまいましたので あとは短編集「密室の如き籠るもの」「生霊の如き重るもの」と
「遊女の如き怨むもの」だけになってしまいました
なんか 淋しいなあ
読みづらさも含め クセになるというか はまると次々いけちゃうという・・・
たとえば? クサヤとか鮒のなれ鮨みたいに いやあ 苦手なんですがねー
え?日本酒に合う?・・・じゃあ ためしに一口だけ・・・
うーん・・あら・・合いますねえ・・こりゃ、どうも いやいやそのくらいで
なんていいながら ばくばく ぐびぐび行っちゃう感じ?
なかでも「碆霊(はえだま)・・」と今読んでる「山魔(やまんま)・・」の
ソクソクとした怖さが とっても好みでした
特に 最初から読まずとも理解できますので お好きなものからどうぞ
あ、でも このシリーズの途中から出てくる女性編集者・祖父江偲(そふえしの)
が 苦手という方(とても多いです 私もそう)最初の4作には出てきません
そして 同じく苦手な方から教わったのですが このキャラを自分の好きな
タイプの女優さんに脳内変換して読むという裏技があります
その方は「ちょっとうざい時の石原さとみ」に変換して やりすごすそうです
わたしは ガリレオの柴咲こうかな

# by tukineko-diary | 2019-02-07 18:02 | 本の話 | Comments(0)

ホラーな紙の本

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 ネット上で「怖いよ」と 評判高かった←この本
 作者は知っていました
 昨年暮れ最終号が出た「幽」で 読んだことがあったので
 東北で「拝み屋」と言われる職業の人が 実際に出会った
 怪異とその始末を綴ったもので 中でもこの「花嫁の家」
 というのは 地元の旧家で起こる花嫁にまつわる話で
 ネットの書評では かなり高得点でした
 図書館頼みの私ではありますが 図書館に最も入りにくい
 のが この手の実話系ホラーなんです
 他の分野でも有名な作家さんや ミステリーやファンタ
 ジー要素のあるものは 需要があるので 最近では
 入りやすくなっていますが それでもホラー系のみだと
 難しいですね
 そんなに需要ないんでしょうかねー
 まあ ホラー映画観に行く友達も 一人もいないんで
そんなものなのかなー・・・
江戸検仲間みたいな 「ホラー仲間」「ホラ友」欲しいんですけどね
ま、言ってもしょうがないし 図書館に入らないなら仕方ないという
ことで 久しぶりに ネットで古本をさがしてみました
そしたら!何ということでしょう!!
一番安くて 三千円ちょい 一番高かったのは一万越えです
文庫で七百円くらいだったこの本が・・・!
bookスーパーなどの大型新古書店では まず在庫がないし
増刷もされてないからなんでしょうか
それにしても この値段は びっくりですよ
仕方なく 家人のおさがりのKinddleをさがし出し
こちらで六百円ちょっとで買いました
紙の本が大好きな私としては 忸怩たる思いではありましたが
でも!五倍・二十倍の値段を払う気は 微塵もなし!
紙の本が売れない というのは かなり前から言われてますが
古本になると こんなとんでもない値段になるって どういうことかしら
不・思・義~!
値段も ミステリーで ホラーな「花嫁の家」
内容もまあ 良かったですが 一万円はさすがにないなあ
                                                                            

# by tukineko-diary | 2019-01-21 17:05 | 本の話 | Comments(0)

妖精と暮らす

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タイトルを見て あら、アイルランドの話かしら コーンウォールかしら
と ファンタジーを 思い浮かべたなら ごめんなさい
うちの家庭内の話なんです
週一出勤となった家人の 平日のスケジュールは「医者通い」です
次から次へ 痛いところやかゆいところが発現して
内科 歯科 皮膚科 整形外科・・・とツアーのように 医者巡りをしています
昨年の暮れは 長いこと咳が止まらず アレルギーの検査を受けましたが
正月中は 幸いにも治まりましたし それより「顎と首が痛い!」と
大騒ぎしてましたので(神経痛でした!)結果が出るまで ケロっと忘れていました 
で、その結果の細かいことと言ったら ネコ・犬・ハウスダスト・ダニなどのよくあるものから
ゴキブリなんてものまであるんですね
普通の人だって ゴキブリアレルギーなんじゃないの?
あれ見て 叫び声あげたり 鳥肌立ったりは 普通の反応のような気がします
しかし 家人の場合 それら数多のアレルギー源には「反応ゼロ」
ただただ 体質上 アレルギー症状が 人の何倍も強く出るのだそうです
そんなのってある?何に気をつけていいかわからないと対処もわからない!
と 文句をつけると
「ぼくはね 数値の上から見て 普通の人の百倍デリケートなんだよ
 これは 医学で証明されてるからね 僕の想像じゃなくて
 そよ風にも反応する高山植物っていうか・・・
 たとえば そう 妖精!
 君は 妖精と暮らしていると思えばいいんじゃないかな!」
と のたまいましたので
わたしは今 還暦過ぎのげっぷもおならもする妖精さんと暮らしています


# by tukineko-diary | 2019-01-20 14:32 | 日記 | Comments(2)

牧神の影 ヘレン・マクロイ

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 三津田信三「水魑(みずち)の如き沈むもの」
 「碆霊(はえだま)の如き祀るもの」に続き
 ヘレン・マクロイ「牧神の影」(原題Panic)を
 読みました
 三津田信三の民俗学探偵・刀城言耶シリーズが
 戦後の民俗に根差した妖怪潭をベースにするよう
 に こちらは西洋の牧羊神パンが 登場します
 パンは ギリシャ神話の神でありながら 角を
 持ち 下半身は羊またはヤギという異形の姿で
 暗い森に潜み 人間、特に若い娘を堕落させると
 いう存在です
 これまでにも「パンの大神」など古典的ホラーの
 題材として取り上げられてきました
 バレエの「牧神の午後」も有名ですね
 パニックという言葉の語源ともなっているわけ
 ですが これはいにしえから羊などの家畜の群れ
 が 急に何かに驚き一斉に暴れ出す様子を見て
 「牧羊神・パンが笛を吹いたからだ」と 人間が
 解釈したためですね
 主人公アリスンは 庇護者であるたった一人の
 叔父の急死で 山奥のコテージで生活することに
なります 大戦中に新しい暗号法を開発していた伯父は 意味不明のメモを残していました
目の見えない老犬と共に コテージで伯父のメモを解読しようとするアリスンに
次々と妖しい出来事が 降りかかります
ポーや乱歩 ドイルも愛した「暗号」が うまく筋に絡んでいますが
やはり英語をベースとした暗号って なじみがなくて 私は飛ばし読みしちゃいました
しかし その他のホラーサスペンス要素が さすがにマクロイ!という感じで
楽しめました
登場人物 一人一人が 全員そろって 疑わしく怖いのが特徴です
また この作中にでてくる人物の「内反足」という障害に関して
興味を惹かれ 調べてみました
これは 生まれつき足首が内側に反った状態であり
二千人に一人という高い確率で 顕在しますが
現在では 生後すぐに診断治療がなされるので 5才までには
ほとんど完治するのですが それ以前は放置されて 一生
足を引きずるか 歩行困難になってしまうのですね
「僕は両足とも内反足なんだ バイロン(19C英国詩人)と一緒でね
 彼の足はどっちが内反足か憶測ばかりで 死ぬまでわからなかった
 両足とも蹄の形だとわかったのは死後だ」
作中の人物の言葉です
バイロン卿のClub foot(蟹足=内反足)は 右足だけと今では言われているようですが
本当にそうだったのでしょうか
また 作中の「蹄の形」英訳の「蟹足」というのは 足指が離反する症状の
ことなのでしょうか 
私の友達のお子さんで 今思えば「内反足」だったと聞いたことがありましたが
小学校で知り合った頃は もう聞かなければわからない程度のもので
深く考えたことはなかったのですが バイロン卿の時代どころか
戦後まで 深いストレスとコンプレックスの原因となったであろうことは
想像に難くないです
ヘレン・マクロイ作品 久しぶりでしたが 示唆に富んだ良品でした 

 


 

# by tukineko-diary | 2019-01-18 12:59 | 本の話 | Comments(0)

澤村伊智にはまる

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昨年の12月 映画「来る」(岡田准一・松たか子出演)が 封切りっていうのを
TVのスポットで知りまして これの原作が澤村伊智の「ぼぎわんが来る」で
どうやら いい感じのホラーであると知って あわてて図書館に全作品をリクエストしました
前にも書きましたが 恒川光太郎氏の「わたしはフーイー」と ごっちゃになってて
たぶん意味不明の化け物の名前がタイトルってことで 混同してたんでしょう
わたしホラー好きとしては 恒川作品 ファンタジーが過ぎて 苦手なんです
で、あわててリクエストしたものの そこは図書館予約
出版の後先は別で 空いてるやつから 届きますので
「ししりばの家」「キリカ」「ずうのめ人形」「ぼぎわんが来る」
の順番で読みました
この内「キリカ」以外は 比嘉姉妹が出てくるシリーズもの
出版順は「ぼぎわん」「ずうのめ」「ししりば」ですが
三作目の「ししりば」は 比嘉姉妹の長女・琴子の子供時代
霊能者の自覚を持つ前から始まる物語ですので 結果的に「ししりば」から読んで
大正解だったと思います   
この「比嘉琴子」のキャラには はまってしまいましたねー
映画では 松たか子さんが 演じられるということですし
監督は あの湊かなえ原作の「告白」を撮った方
全作を読んでから 見に行きたかったので 最新刊「などらきの首」
読了して 明日の朝イチで 観に行ってきます
結局 文庫版が出ている↑三冊は 本屋さんで買い
おまけの「比嘉琴子の名刺」も もらってきました
澤村伊智さん この分では ずーっと はまりそうです




# by tukineko-diary | 2019-01-12 17:24 | 本の話 | Comments(0)