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青天を衝け第33回「論語と算盤」

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前回は栄一の母が亡くなった明治7年(1874)まででしたが 今回は大久保利通の暗殺
明治11年(1878)まで進みました
だいぶいろいろ飛ばしましたね
「西南戦争」も 一瞬でかたづけられ ちょっと淋しかったです
41回で終わりなので もうあと8回を残すだけ これからは飛ばしてくのかな?
栄一は宮仕えしたのは3年ほどですし 大蔵省は政府の中でも孤立してましたから
飛ばしちゃうんでしょうねぇ
では 明治政府がここまでどんな風に進んで来たか ざっくりとまとめてみます
まず明治2年 戊辰戦争が函館で終局すると 新政府は敵対した諸藩の領地を没収
直轄地とします もちろん徳川の直轄地もです 版籍奉還ですね
同時に 薩長含めそれ以外の土地や人も 天皇の元に直属させます
これによって幕府を頂点とする封建体制の打破を図ったのですね
そしてこれまでの領主(大名など)は 公家と共に「華族」とし
家臣たちは「士族」それ以外は全部平民とします
そして元大名の華族は そのまま領地の「知藩事」とし 藩の全収入の
十分の一を給料としました
ここで大事なのは この知藩事という職は世襲じゃなかったこと
そして家臣との主従関係を断ち切ったことです
土地は全て天皇に返納し 民は全て天皇の臣下となったからですね
このほか 全収入の9%が陸海軍費として納められることとなりました
もちろん不満は出ましたが戊辰戦争の恩賞などでなんとかなだめたわけですね
維新政府が慶喜を長とする徳川と雄藩が政権をとった場合と比べ 唯一
すぐれていたと思える点は この素早い封建制打破のやり口だと思います
そして明治4年の「廃藩置県」で とどめです
藩は廃止され中央から「県令」が送られ 元の藩主たちは東京居住が強制されます
とうとう領地とは切り離され 給与は国が支払う形とし 中央集権が完成します
島津久光は怒って 一日中花火打ち上げちゃいましたね
(しかしこの収入も 明治9年には全廃され 一時的に公債が支給され終わりです)
さて この廃藩置県の直後 政府内での対立が大きくなって行きました
参議となった木戸孝充と大蔵省の大久保利通との対立
大久保は大蔵省内部からも突き上げられていました
そこで木戸派の井上馨が大久保に洋行を勧め これに木戸や岩倉具視
案内役の伊藤博文まで加わり 不平等条約改正をうたった大使節団となって出発しました
残された留守政府では 大久保に代わり大蔵省の井上馨が「禄制改革」に取り組み
政府の大きな負担となっていた華族の給与引き下げを図ります
しかし 予算をめぐる各省との対立で井上馨・渋沢栄一は大蔵省を離脱
翌6年には朝鮮との関係があぶなくなって その対応をめぐり西郷を含めた多くの参議が
辞職し これに同調する官僚・軍人も大量に辞職して帰京しました
これを「明治6年の政変」 主に朝鮮に対する「征韓論」をめぐる対立なので
「征韓論政変」とも言われます
朝鮮は当時の政権を握った人が 幕末の孝明天皇のような夷人嫌い
「日本も夷狄と化して禽獣と同じ」と言い 攘夷鎖国を断行していました
それに対し 戦争しても開国させようという強硬派といや国力が付くまで待とうよという穏健派
二手に分かれていました 
強硬派にしても他国を犯したいというより 朝鮮が外国の植民地化するのは困る・・
という考えであったと思います
西郷隆盛は この頃すでに体調も悪く 自分が使節として行って 暴殺されたら
それをきっかけに 朝鮮に攻め込めば名分が立つ、と考えたようです
その望みかなわず野に下りたところ 矢継ぎ早の改革で窮地に立った士族が
とうとう「廃刀令」をきっかけに 不満爆発
そりゃそうでしょう 特に薩長土肥をはじめとする士族たちは 自分たちが
維新を達成したと思っています
それなのに藩はなくなり殿様も去り 職もやりがいも給料もなくなって
そのうえ武士の命の刀まで取り上げられたら どうやって生きればいいのか
佐賀の乱・神風連の乱・秋月の乱・萩の乱 みんな九州や山口県で起こっています
一括して「不平士族の乱」 そのまんまですねー
そして最後に明治10年の「西南戦争」です
西郷どんと前後して 木戸孝充も病死
翌年には 大久保利通も不平士族に暗殺されました
多くの犠牲を払った戦乱でしたが 皮肉な事にはこの西南戦争の恩賞・俸給をめぐって
不満を持った近衛兵が反乱を起こし53名が死刑となりました
竹橋騒動といいますよ
ここまで明治11年のまとめです


# by tukineko-diary | 2021-11-04 16:00 | 大河ドラマ | Comments(0)

京王線の事件に関して

京王線の事件に関して_a0315830_20104511.jpg
昨夜9時ころ 選挙番組の途中で突然「調布市京王線で火事・刃物男」の一報
すぐにTwitterを見るとあの無残な動画が上がっていました
うちのすぐそばの最寄り駅も調布市の京王線です
いったい何が起こって今どうなっているのか その後の報道がなく心配で
本当に心が痛みました
8月の小田急線の事件もまだ心に残っているのに 今度は毎日家族が使う京王線で!
日曜だからあの程度の人だったけど 平日 通勤・通学の人がいる時なら
もっとひどい結果になっていたでしょう
もう少し警備どうにかならないのでしょうか
先日 アメリカの地下鉄で一時間にわたるレイプ事件があって 
誰も通報する人がいなかったと聞き うわー恐いな、アメリカ…と思っていたけど
日本の電車でもこんなことが起きるのね
こういう事件のたび 同じように「東京は怖いねー」と言われますが
事件起こしてるのは 東京の人じゃないからね
小田急の事件も今度の京王線も わざわざ「人が多い」東京まで来て
事件を起こしているんです
普段の京王線は↑上の写真のように のどかに郊外に向けて走る電車です
数十年この沿線に住んでいるわたしたちにとっては ここも生まれ育った
故郷の地 怖い所ではないんですよ
今朝も この電車で通勤する家族を見送りました
もうこんなこと最後にしてね・・・と心から思います
負傷された方 早いご回復を お祈りしています

 


# by tukineko-diary | 2021-11-01 22:36 | 日記 | Comments(0)

9月と10月の読書

9月と10月の読書_a0315830_08181581.jpg
ブログも書かずに本を読んでたのか!と 思われるでしょうが
掃除もしてました 涼しくなると我が家は大掃除シーズンに突入します
暖房も冷房も使わず 窓を開け放てる季節は短いので カーテンやクッション洗ったり
ガラスや鏡みがいたり 照明器具も洗います
その合間にコーヒーブレイクと読書ね
とうとう読みましたよ「匣の中の失楽」竹本健治
感想は一言「若い!」もう恥ずかしいほど若書き
でもそれでいいのでしょう この若さがあったからこそ世に出た小説
ただ「これ以上のものを書け」という要求は理不尽だなー
私はこの三大奇書(か四大奇書?)に入るものより「狐火の辻」や
「狂い壁 狂い窓」の方が好きです
竹本さん 他に「涙香迷宮」「凶区の爪」「妖霧の舌」「定本ゲーム殺人事件囲碁殺人事件」
「眠れる森の惨劇」「風刃迷宮」
読みました
そしてディーン・クーンツ「ミステリアム」
好きそうなのになぜ今まで読まなかったかというと 数十年前読んだ「悪魔は夜はばたく」
が 駄作だったから 
初めて出会った著作が合わないとその作家さんもう読まなくなりますからね
名作「ウォッチャーズ」「雷鳴の館」読みました 
ハッピーエンディングのホラーという珍しいジャンルです
瀬尾まいこさんが三冊「図書館の神様」「天国はまだ遠く」「戸村飯店青春100連発」
長崎尚志「パイルドライバー」「風はずっと吹いている」長崎さんの刑事ものは初めて
後者は原爆後の広島の話なのでかなり重かったです やっぱり編集者物が好きかな
その他「降霊会の夜」浅田次郎 戦争後の世代の話が 同世代なので刺さりました
「私の幽霊」朱川湊人 幼馴染から「あなたの幽霊が出る」と言われた私が故郷に帰ると・・・
「わたしの美しい庭」凪良ゆう 瀬尾まいこさんに雰囲気が似てるいいお話
「月蝕島の魔物」田中芳樹 アンデルセンも出てくる英国冒険譚
そして 今回の一押しが「まだ人をころしていません」小林由香
出産時に亡くなった姉が残した一人息子 それ以来顔もみなかった甥を
自分も幼い娘を事故で亡くし一人暮らしの妹が引き取ることになったのは
姉の夫の自宅から ホルマリン漬けの遺体が二体みつかったからでした
子育ての話として読む方もいるでしょうが ミステリーとしても読めて
これが結構 ゾッとする話でした 今年の「このミス」に入るでしょう
「ぞぞのむこ」井上宮 獏市に行ったら家に入る前に手を洗わないといけない
アタサワには入ってはいけない 位置を変えるざむざの家にはいってはならない
独特なタブーのある獏市にまつわる怪奇 なかなかおもしろかったです
「名もなき世界のエンドロール」行成薫 映画化したやつですね
時代の変化がちょっと読みにくいかも ネタバレしやすいですが切ない話です 

以上 22冊 秋の読書週間でした


# by tukineko-diary | 2021-10-27 09:36 | 本の話 | Comments(2)

青天を衝け 第29回~32回

ずっと忙しい日々で書けなかったのでざっくりまとめておきます
29回「栄一、改正する」は 静岡藩を去り官に勤めることとなった栄一が
改正係を作る明治2年から3年の話
静岡藩から 元同僚の前島密・赤松則良・杉浦愛蔵(譲)・塩田三郎
呼び寄せました
明治2年は ちょうど栄一が大蔵省に入った12月の25日 東京~横浜間に「電信」
通じましたよ
3年の3月には「人力車」が営業開始 秋ごろには「牛鍋屋」ができます
第30回「渋沢栄一の父」は 父・市郎の死が明治4年11月22日のこと
谷中の天王寺に 尾高淳忠の書いた碑文を建てました
この年3月 東京ー京都ー大阪間の郵便業務開始
そして日本橋通一丁目に丸谷書店、今の「丸善」が開業
皇居の旧本丸前で昼十二時に午報(ドン)を打ち始めます
第31回「栄一、最後の変身」日本初の銀行設立に努力する栄一
しかし大蔵省は 大蔵卿となった大久保利通をはじめ元がばりばり
武士だった方々は みんな経済には無頓着
大久保の洋行中 跡を任された井上馨と栄一は 勝手に予算を要求されて
四苦八苦・・・
中でも井上は司法省の江藤新平とは犬猿の仲
とうとう明治5年 5月 二人そろって大蔵省を辞職
この年は2月に銀座・京橋・築地で五千戸が焼ける大火 
新橋ー横浜間に鉄道開業 築地に「精養軒」が開店
そして「太陽暦」の採用で この年の12月3日が明治6年の1月1日となります
第32回「栄一、銀行を作る」
明治6年7月20日 第一国立銀行設立
同年5月5日 皇居炎上 明治天皇は赤坂離宮を仮御所とする
翌7年 栄一の母・ゑい 永眠・63才
当時の女性のことなので詳しいことは何もわかりませんね
写真もありません
この年1月14日 岩倉具視が赤坂食違で襲撃され負傷
日本橋駿河町に為替バンク三井組の3階建て煉瓦建築が落成 のちの三井銀行本店です
暮れには銀座・京橋・芝金杉間の街路に「ガス灯」もともります う~ん 文明開化!




# by tukineko-diary | 2021-10-26 18:55 | 大河ドラマ | Comments(0)

青天を衝け 第28回「篤太夫と八百万の神」

大河 録画していますが なかなか見る暇もなく パソコンも開く間がない
バタバタとした日をおくっています
ちょっと言葉が出にくいが とても行動的な夫が毎日家にいる生活は 
とにかく自由時間がない!仕方ないですねー
一週遅れですが ちょっと書いておきましょう
最後の将軍 慶喜には十男十一女の子供がいました
正室の美賀子は 女の子を一人産みましたが 夭逝していますので
みんな明治以降 側室の子供たちです
長男・次男・三男は夭逝
五男 博(ひろし)は 旧因幡鳥取藩主の侯爵家を継ぎ 池田仲博となります
六男 夭逝
青天を衝け 第28回「篤太夫と八百万の神」_a0315830_16490088.jpg
七男 久 慶喜の跡を継ぎ 公爵となった慶久が↑この人 
八男 夭逝
九男 誠 華族 男爵
十男 精(くわし) 伯爵 勝安芳(海舟)の養子になったのがこの人
女性の方は
長女 鏡子 伯爵徳川達孝夫人
三女 鉄子 伯爵徳川達道夫人
四女 筆子 侯爵蜂須賀茂韻の息子・正韻夫人
七女 浪子 男爵松平斉夫人
八女 国子 子爵大河内輝耕夫人
九女 経子 華頂宮(のち伏見宮)博恭夫人
他は皆 早世
ということですよ
最後の将軍も お父さん同様 子だくさんだったのですね

# by tukineko-diary | 2021-10-03 17:02 | 大河ドラマ | Comments(0)